城の掘や公園の池は閉鎖された水系のため、栄養素が増加すると、アオコが発生しやすい状態になり、濁りや悪臭が発生します。
 この問題を解決するためには、その水系内で生態系を活性化させ、自然の浄化能力を高めるための『流れ』をつくる必要があります。  この流れは、底部の温度躍層や嫌気層を破壊し、温かい水や酸素を底部に取り入れることを可能とし、自然の浄化能力を活性化させます。
1.酸素による微生物の活性化
 水すましによって水系の底部から上昇してきた低酸素状態の水は、水面近くで空気中から酸素を取込み循環します。この結果、水中の酸素を好む微生物が活性化し、各種の汚濁原因物質を分解します。また、その微生物は原生動物の食物となり、さらに原生動物が小魚や水生昆虫の食物となるため、水中の生態系全体が活性化・多様化していきます。
 
 
2.紫外線による水の腐敗防止
 太陽光に含まれる紫外線は、水を腐敗させる微生物を殺菌し、繁殖を抑える働きがあります。水すましにより流れが発生すると、上昇してきた水が効果的に太陽光にさらされるため、紫外線による殺菌作用が起こり、水の腐敗が防止され、悪臭などの抑制に効果を発揮します。
     
3.酸素によるリン(P)溶出の制御
 溶存酸素量が低下すると、水中に固定されていたリンがリン酸イオンとして溶出し、アオコや藻類の栄養源となり、増殖を助長します。水すましを使用することにより、底部まで酸素が送り込まれるため、リンの溶出を抑制し、アオコやアオミドロなどの発生や増殖抑制に効果的です。
 
4.流体工学による省エネ
 大きな水域で水を動かす場合、効率の良い流れが不可欠です。水すましは、大量の水をゆっくり動かす技術(スクリュープロペラ方式)を採用し、インペラや内部構造に工夫を凝らした結果、最も効率の良い上昇流(湧昇流)を生み出しました。少量の水を早く動かす技術(エアー式やポンプ方式)と比べ、6分の1以下の消費電力で同量以上の水流攪拌を実現。また、太陽電池(ソーラー発電)を利用することで、ランニングコストが極めて少ない完全にクリーンなシステム構築も可能です。
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